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2017.07.25院長ブログ
フレンチブルドックの子宮蓄膿症
前回の症例報告でも取り上げたように、
避妊去勢手術により、卵巣子宮の病気や精巣の病気自身も防ぐことができます。
9歳以上の未避妊のワンちゃんの場合、子宮蓄膿症の発症率は66%以上という報告も
あるため、当院では女の子の場合には、早期(特に初回発情前)の避妊手術を推奨しています。
今回のフレブルさんは、10歳になり、1ヶ月前に生理があったにも
関わらず、また陰部から出血してきた、とのことで来院され、
普段はご飯をガツガツ食べる子なのに、ほとんどご飯を食べなくなったとのことでした。
血液検査をしてみると、身体の中の炎症を表す値が振り切っており、陰部から
血液を伴うオリモノが継続的に出ている状態でした。
昼の時間には手術の予定が入れられなかったため、
その日の夜に緊急手術として診療終了後に手術を行いました。
無事手術も終わり、術後2日後の退院時には、
病院でもご飯をガツガツ食べるくらいまで元気になってくれました⭐️
麻酔の安定がなかなか難しい『アメリ』ちゃんでしたが、
無事元気に返すことができ、緊急手術を行ってよかったと思います。
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栃木県小山市の動物病院
メルどうぶつ病院
メルどうぶつ病院は
小山市・野木町・下野市・結城市をはじめとする
何でも気軽に相談出来る地元密着型の動物病院を目指しています。
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2017.07.23院長ブログ
巨大乳腺腫瘍
避妊手術や去勢手術の必要性はあるのか?と飼い主様に
聞かれることがありますが、『早期(若い内)の』避妊去勢手術には
精巣・子宮卵巣の病気の予防だけでなく、性ホルモン関連性(依存性)の病気を予防する
効果が認められているため、当院では推奨してます。
3ヶ月前に『胸にしこり』がみられてから、あっという間にしこりが
大きくなってしまったとの主訴でワンちゃんが来院されました。
しこりは想像以上に大きく、今にも破裂しそうな状態でした。
あまりにも大きくなっているため、摘出後に皮膚が寄ってくれるのか?
という不安はありましたが、やらねば悪化することしか考えられないため、
飼い主様と相談の上、手術の運びとなりました。
術前検査では腎臓の機能が落ちていることが判明。。。
手術を決めてから手術当日までの1週間で1cmも大きくなっているため、
手術は腎臓の保護も考慮しつつ予定通り実行しました。
3箇所にしこりを認めたため、計2時間超の手術となり、
懸念されていた皮膚も、`なんとか`寄せることができました。
(画面右のしこりは脂肪腫(良性)を疑うため切除せず)
大きな手術を乗り越えてくれた、『くりん』ちゃん。
飼い主様から「しこりを取ったら、うつ伏せで寝れるようになった」という
言葉からも分かるように、本人にとっても生活の質を下げるしこりだったため、
大きな腫瘍を取り除くことができ、本当に良かったと思います。
『しこり』がどんどん大きくなった場合や気になる場合には、
経過を観察しすぎず、『手遅れ』になる前に病院を受診してくださいね。
また、乳腺腫瘍などのホルモン関連性疾患は、早期の避妊手術を行うことにより、
発生率を下げることができると報告されています。
このことより、当院では早期の避妊去勢手術を推奨しています。
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2017.07.09院長ブログ
子猫の断脚
春に誕生した猫ちゃん達が来院される時期になってきました。
鼻水やくしゃみなどの、いわゆる『猫カゼ』をひいた多くの子猫ちゃんが
来院されています。
そんな中、足を怪我しているとのことで子猫(推定2ヶ月)が来院されました。
足の皮膚はまるで靴下を脱いだかのように皮膚が『ズルムケ』ており、
筋肉が露出している状態。。。
なんとか、足を温存できるかと、試みましたが、
あっという間に傷口が壊死し始めてきてしまったため、
やむなく、断脚をすることに。。。
まだ1kgほどの子猫のため、麻酔や手術などの不安もありましたが、
手術をして2時間後にはガツガツとご飯を食べるくらいまで元気に
なっていました☆
『光(ヒカル)』ちゃんと保護主様に名付けられ、
出会ったばかりの子に手術までご決断をされた飼い主様に出会えて
本当に良かったと思います。
断脚手術を行ってからの方が、足の痛みもなくなり、
元気一杯!!3本足で器用に走り回っていました♪
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2017.07.08院長ブログ
ものすごく痒い皮膚病
皮膚病の中でも痒い皮膚病や痒みの少ない皮膚病まで様々あります。
夜も眠れないほど痒みが続き、お薬を色々と使っても
なかなか治らない皮膚病として来院された『ラルフ』ちゃん。
痒くて痒くてたまらず、血が出るまで掻いている、とのことで来院されました。
検査の結果、多くの、、、、、
『疥癬』が検出されました。
疥癬は皮膚の下に巣食うダニで、ものすごく痒みを生じる皮膚病の一つです。
疥癬病の中でもかなりの広範囲に病巣が広がっていたため、
お薬を何種類か使用し、4ヶ月かかり、
ここまで、綺麗に毛並みが戻ってくれました♪
今では全く痒みを生じることもなく、非常に快適に眠ることが
できるようになりました♡
なかなか時間はかかりましたが、飼い主様ご自慢の
綺麗な毛並みと、かっこいいお顔立ちに戻すことができ、
本当にうれしく思います。
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2017.06.02院長ブログ
ぶどう膜炎からの緑内障による眼球摘出
緑内障という言葉は聞いたことがあると思います。
緑内障になると眼圧が上がる(目の硬さが硬くなる)ことにより、
痛みが出て食欲不振になったり、失明してしまう危険性が出てきます。
炎症や腫瘍、外傷性など緑内障になる原因は様々ですが、
今回、眼球摘出を余儀なくされた『ヤウ』ちゃんは、1年以上にも渡り
ぶどう膜炎、緑内障の治療を行ってきましたが、
コントロールが出来なくなったため、やむなく眼球摘出手術となりました。
眼球摘出手術は痛みを伴う手術ですが、
疼痛管理でしっかりと痛みをコントロールできたこともあり、
術後も手術した方の目を押し付けて「ゴ〜ロゴロ♬」
年齢も14歳であり、腎臓病を伴っていたため、麻酔の覚めなども
非常に心配される状態でしたが、
手術した晩にはご飯もガツガツ食べるほど元気に回復してくれました⭐️
痛みからも解放され、本日無事に退院されていきました。
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2017.05.25院長ブログ
胆嚢粘液嚢腫からの胆道閉塞
段々と痩せてきて、食事をあまり取らず、吐くことが多いとの主訴で
来院された『ショコラ』ちゃん。消化器に問題がありそうとのことで治療しても
よくならなかったため、当院で検査を行った結果、『胆嚢粘液嚢腫』と診断。
内科的に治療をしても治る状況ではなかったため、診療終了後の夜に手術を行いました。
今回、胆嚢粘液嚢腫での胆嚢摘出手術以外にも総胆管と言われる場所の閉塞が出てしまったため、
十二指腸側から逆行性に管を入れて洗浄し、閉塞を防ぐため、
十二指腸乳頭部に管を縫い付けて置く手術となりました。
(以下、手術の写真です)
(摘出した胆嚢)
(胆嚢内にゼリー状の物質が充満)
(小腸にある総胆管の開口部に管を縫合)
なかなか大変な手術が予想されたため、仲良くさせていただいている
篠原先生を招き、一緒に手術を行いました。
これからもまだ治療が必要となる状況ではありますが、
大変な手術を乗り越えてくれ本当に良かったと思います。
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2017.04.15院長ブログ
雄猫の尿道閉塞
以前もブログに載せていますが、
ここ最近、尿道が詰まってしまい、おしっこが出なくなっている
ねこちゃんが非常に多く来院されています。
おしっこが出ない状態が続くと腎不全や膀胱破裂など
命に関わる状態となるため、早期発見が必要となります。
尿道に詰まるものはほとんどが、結石や結晶であるため、
偶発的な尿検査などによっても発見されることもあり、
その場合には未然に防ぐことが出来ます。
おしっこシーツに「キラキラしたものがある」とか、
何となく最近、陰部の先端を舐めることが多くなった気がする、
トイレに入っていつもより、時間が長く掛かってる気がする、
などなどの症状がみられるようであれば、早めの尿検査をオススメしています。
今回、尿道結石により入院し、元気になった『エピ』ちゃん。
来院時には状態が思わしくありませんでしたが、
元気になり、退院時には「パンチの洗礼」がでるほどに
o(メ`皿´)○()△☆)/うきょ!
オス猫ちゃんには特に多く見られる症状のため、
一度も尿検査をしたことが無い子は、健診がてら尿検査してみませんか??
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2017.03.30院長ブログ
急性膵炎などなどからの復活
以前もブログで御紹介した『ノエル』ちゃん。
普段はガツガツ食べる子にも関わらず、全く食べず、元気が無い
との主訴で来院されました。
検査をすると『急性膵炎』!!
先日も急性膵炎のお話を書きましたが、他の子も含め、何故か今月は多い気が。。。
年齢的なこともあり、膵炎の他にもいろいろと病気を抱えていたため、
お薬の使い方や点滴量なども日々微調整しながらの入院生活となりました。
なかなか食べてくれない状況が続きましたが、
約1週間の入院生活を終え、本日無事に退院してくれました☆
毎度毎度感じることですが、何よりも元気に帰ってくれることが
本当に嬉しく思います。
『ノエル』ちゃん、もう大きな病気はしないでね〜〜〜ଘ(・⚈≺)ଓ
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2017.03.30院長ブログ
ウサギの湿性皮膚炎
日中の日差しも春めいてきましたが、まだまだ寒暖の差が
激しい日が続きますので、体調を崩されぬように皆様ご自愛下さい。
さて、暖かくなると動物病院で来院が多くなる病気の一つとして
『皮膚病』が挙げられます。
皮膚病といっても様々な皮膚病がありますが、
今回は1週間前ほどから頚部の皮膚を血が出るくらいまで引っ掻いてる
との主訴でうさぎさんが来院されました。
このウサギさん『モコ』ちゃんといいますが、
なかなか豊満なお身体をされておりまして、
おうちでの呼び名は『モコデラックス』とのこと◜^ↀယↀ’” ^ ◝ㅇ
女の子のうさぎさんは身体がある程度大きくなると、
肉垂といわれる脂肪が二重顎のように付いてきて、
年中脂肪で覆われてしまうことにより、皮膚炎が生じる場合があります。
検査の結果、細菌による炎症が生じていたため、
お薬を与えて頂いた結果、
1週間でここまできれいになってくれました。
ウサギさんのダイエットはなかなか難しいため、
ペレット(ラビットフード)や野菜・お菓子などは与え過ぎず、
牧草を中心とした食事を与えて頂ければと思います。
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2017.03.23院長ブログ
SDMA検査
当院では毎年恒例となっている春の健康診断キャンペーンですが、
今年も2017年3月27日(月)から6月29日(木)まで実施致します。
今年から血液検査項目の中に、『SDMA』という項目が追加されました。
非常に聞き慣れない単語だと思いますが、SDMAは非常に画期的な検査項目の
一つで、早期腎臓病の発見に役立つ検査項目となります。
簡単に言うと、腎臓は血液のゴミを濾過する働きをしてくれている臓器であり、
左右に一つずつある臓器です。
腎臓が何らかの理由で働きを止めてしまうと、身体から毒物が排出出来なくなり、
状態の悪化や死を招く状態となります。
人では、腎臓が悪くなると人工透析を行うことができますが、
動物医療では、色々な側面から透析は現実的に行うことはほぼ難しい状況であるため、
腎臓病を発見してから、少しでも進行を遅らせていく治療がメインとなります。
犬では10頭に1頭、猫では3頭に1頭が腎臓病になるといわれる
非常に多い病気にも関わらず、明確な治療法がないため、
いかに早期に腎臓病を見付けてあげるかが重要となるのです!!
今までの検査では、腎臓の機能の約75%が失われてはじめて
異常値が出ていましたが、『SDMA』は約40%が失われた段階で
異常値が出ると言われています。
わんちゃんもですが、特に猫ちゃんでは腎臓病が非常に多いため、
特にオススメの検査となっていますので、この機会に
『我が子の基準値』を調べてみませんか?
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