2023.10.20
わんちゃんの潜在精巣(精巣が陰嚢内に降りていないこと)は比較的遭遇しますが、
ねこちゃんでの潜在精巣はわんちゃんに比べるとやや稀なケースとなります。
わんちゃんの場合、潜在精巣を5歳くらいまで手術をしないでおくと
腫瘍化しやすくなるという報告が挙げられておりますが、猫ちゃんの場合には
潜在精巣の症例数自体が多くないため、しっかりとしたエビデンスは今のところ挙げられていません。
そのため、猫ちゃんの潜在精巣でもわんちゃん同様に腫瘍化する可能性を考慮し、
当院では早期の手術を推奨しています。
今回、来院された『チャオ』ちゃんは、
左の精巣は確認されるものの、右の精巣が確認することが出来ませんでした。
触診でもどこにあるか全く分からず、超音波で確認すると皮膚の下(皮下脂肪の中)に
小さく隠れていることが分かりました。(といっても、触診しても全然触れないのですが…)
手術直前にも超音波機器にて位置を正確に確認し、
最小限の傷口で隠れている精巣を摘出することが出来ました。
摘出した精巣の大きさを比べてみると、潜在精巣の小ささがわかると思います。
6日後の抜糸の際には、ほとんど傷口も分からないくらいまで綺麗にくっ付いてくれていました。
帰宅してからも食欲が落ちることなく、抜糸時にもしっかりと体重も増え、
元気な姿をみせてくれた『チャオ』ちゃんでした。
片方もしくは両側の精巣が確認できない子は手術のご相談を頂ければと思います。
もちろん両側精巣が降りてる子もご相談くださいね。
不明な点がありましたらお気軽にご相談くださいませ。
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栃木県小山市の動物病院
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