2021.12.24
寒い時期となり、
連日何頭も『嘔吐や下痢』の症状を示している
わんちゃんやねこちゃんが来院されています。
ほとんどの子は胃腸炎の治療で済みますが、
胃腸炎という病気の中でも『軽度/中程度/重度』の違いがあり、
1回だけの治療で落ち着く子から症状が落ち着くまで1週間弱かかる子もいます。
その他、血液検査をしないと分からない肝臓や腎臓、膵臓などの内臓系の病気で
嘔吐や下痢などの消化器症状がみられる子や
異物や誤食、消化管腫瘍といったようなレントゲンや超音波検査を駆使して診断する必要のある
病気のこともあるため、消化器症状といっても一概には括れないのです。
吐き続けている・下痢が続いている動物たちが来院されると
飼い主様に『原因は何なんですかね??』と聞かれることが多いのですが、
上記のように様々な理由が関与しているため『検査をしないと分からない』というのが本音です。
吐いているからとりあえず『吐き気止』。下痢をしているからとりあえず何度も『下痢止め』。
といったような治療は重大な病気を見落としてしまう危険性があるため、
漫然とこのような治療をし続けることはしておりません。
しっかりと原因を見付けて治療することで本人のしんどさを楽にしてあげるように
考えて診療しています。
さて、今回来院された『ベル』ちゃんですが、
嘔吐が続いており、ぐったりしているとの主訴で来院されました。
身体所見では呼吸が荒かったり、血圧が低下しているような
所見はありませんでしたが、いつものベルちゃんに比べ明らかに元気がない!!
そのため、血液検査を実施しましたが、、、💉―⊂|=0ヘ(・_・。)
⇨炎症の値が上がっている以外には異常なし😞
年齢も15歳とご高齢のため、半日お預かりし精密検査をして原因の特定が必要となりました。
お腹のレントゲンも超音波検査でも明らかな異常がなく、
胃腸の動きがやや悪くなっている『軽度の胃腸炎』症状しかみられませんでしたが、
胸のレントゲン・肺の超音波検査で、
『誤嚥性肺炎』が認められましたΣ(゜ω゜)
今回の『ベル』ちゃんのように肺炎や肺腫瘍などでは症状が相当進行してからでないと
『息が苦しいそう』などの症状が現れない子もいます。
呼吸状態が悪ければ、すぐに肺の病変を疑えますが、
今回のように何回も吐いてぐったりしているから原因が消化器症状だと思っていると
それに続発する呼吸器症状が原因のこともあり、『とりあえず』吐き気止!
などの治療をして、検査をしていなければ病気を見落としていたことが考えられます(;´Д`A “`
年齢のこともあり、心臓がやや悪くなっていますが、
治療への反応とベルちゃんの体力のお陰で肺も🫁すっかり元通りとなり、
本人も元気になってくれました😀
目指せ20歳!!
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