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膵炎と紐状異物

2018.08.9

40度を超える暑い日が続き、人だけでなく動物たちの調子も

悪くなっている子が多く来院されます。

吐き気や下痢といった胃腸炎症状の子が多く来院されますが、

下痢・吐き気を訴える中には様々な病気が隠れていることがあります。

 

今回、数日前から吐き気がありご飯は食べるけど、

いつもより元気がなく、食べも悪いとのことで来院された『ココ』ちゃんは

血液検査を始めとした各検査を実施すると『膵炎』を生じており、治療の結果

ぐんぐんと良くなってくれました。

膵炎の経過も順調で通院も今回で終わろうと思っていた日の前日から

またまた体調が悪いとのこと。

 

再度検査を行うと膵炎の所見ではなく、重度な胃拡張を起こしており、

吐きたくても吐けない状況で非常に命が危ない状況だったため、

午後の外来を早めに切り上げ緊急手術として開腹を行いました。

超重度な胃拡張の中身を取り出した後、胃腸の精査を行うと、

極細の紐が小腸に引っかかり、胃〜小腸の動きが制限されていることが判明。

胃〜小腸に引っかかっている紐はまだ時間が経っていなかったため、

胃腸のダメージはそれほどではありませんでしたが、紐の一端を取り出しても、

どこかに引っかかり、取り出すことができない。。。。。。

 

もしや!と思い、口の中を覗き込み舌の下を見ると、、、

紐が食い込み舌が裂け始めていました。

紐の一端が舌の下に引っかかり、もう一端を飲み込んでしまったため、

このまま様子を見ていたら、舌や胃・腸が大きな損傷を受け、

命のリスクが危ぶまれるところでした。

(結果、これだけの紐を取り出すことになりました)

 

年齢的なことや全身状態が危ぶまれる中での麻酔だったため、

麻酔の覚めはあまり良いものとは言えず、夜中までの管理体制となりましたが、

日に日に元気になり、再びご飯もガツガツ食べるまで復活してくれました。

(ご飯くれ〜!)

異物はほとんどのケースで飼い主様が見ていないところで摂取され、

事故になっています。

これは食べないだろう』の考えではなく、

これも食べてしまうかもしれない』の考えを持っていただき、

大きな事故にならないようにくれぐれも気をつけていただければと思います。

 

〜〜〜ご理解ご協力のお願い〜〜〜

※今回の手術も緊急手術でしたが、特に最近は緊急手術の対応が多く、

この10日間で3件の緊急手術を行っております。

治療を行える獣医師は1人のため、超緊急手術や緊急の処置が

入ってしまった場合には、急遽外来の対応ができない場合がございます。

大変申し訳ありませんが、そのような事態の場合には、

後日来院いただくか、他院様への受診をお願い致しておりますので、

状況をご理解いただき、ご協力いただけますようお願い致します。

 

 

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栃木県小山市の動物病院

メルどうぶつ病院

HP:http://www.meru-ah.com

メルどうぶつ病院は

小山市・野木町・下野市・結城市をはじめとする

何でも気軽に相談出来る地元密着型の動物病院を目指しています。

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