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猫の横隔膜ヘルニア

2016.09.8

先日は緊急手術につき、午後外来を早めに切り上げてしまいご迷惑をお掛け致しました。

最近は緊急処置や緊急手術が入ってしまうことが増え、外来がストップし、ご迷惑をお掛けする

ことがありますが、お待ち頂く飼い主様にはご理解頂きまして大変感謝しております。

 

さて、今回ご紹介のねこちゃんも緊急で来院されました。

朝から急に呼吸が荒く、元気が無いとの主訴で朝一番に来院された猫ちゃん。

急激に状態が悪くなる病気はいくつもありますが、

明らかな努力性呼吸(お腹を凹ませて全身で呼吸をしている状態)であり、

非常に苦しそうな状態でした。

体温も下がり、非常に危険な状態でありましたが、まず状況把握のため

慎重にレントゲンを撮影すると『横隔膜ヘルニア』ということが判明しました。

 

横隔膜とは

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胸とお腹を隔てている膜であり、

『横隔膜ヘルニア』はここが破れてしまうことで

お腹の臓器(肝臓や胃・腸など)が胸に移動してしまい

肺が膨らまず、呼吸が出来にくくなってしまう状態を指します。

 

レントゲンで確認すると、、、

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左肺の一部がかろうじて機能しているくらいで、

その他、ほとんどの肺が働いていない状態と判断されました。

 

すぐに酸素室にいれ、手が空き次第の緊急手術の運びに。

手術で横隔膜を確認すると、横隔膜を繋ぐ部分が8割以上破れている状態だったため

2時間以上にもわたる手術となりました。

手術後も酸素室での状態安定化をはかり、日に日に元気を取り戻してくれ、

術後のレントゲンでは、この通り!!

IMG_7313

肺も心臓もしっかりと確認できます٩( ‘ω’ )و

 

高リスクな手術となりましたが、本日無事元気に退院してくれました☆

IMG_7329頑張ったね!ミミちゃん☆

 

今回は急な発症のため、交通事故などの外傷が疑われるものでしたが、

お家の外には交通事故や毒物の接種、ウイルス感染のリスクなど様々な危険が

多く存在します。なかなか難しい場合もあると思いますが、

お家の中で出来得る限り管理してあげてくださいね。

 

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