2016.02.24
動物たちが異物を飲み込んで手術が必要になるケースは多々ありますが、
最も嫌な異物の手術は『紐状異物』といわれる「ひも」を飲み込んで
胃や腸で絡まっているケースです。
レントゲンにも写らず、ほとんどのケースで飼い主さんの知らない所で動物たちが
「ひも」を飲み込んでいるため、発見が遅れる事も。。。
どんなに長い「ひも」を飲み込んでもどこにも引っ掛からず、便とともに排出されれば、
全く問題ないのですが、食欲不振や嘔吐を伴うケースでは手術が必要になります。
多くの症例では、若齢の動物(猫の方が多い)でみられますが、今回手術を行った子は
13歳であったため、異物の可能性は低いと思われましたが、検査の結果異物と判明。
通常であれば、迷わず開腹手術ですが、
今回のケースでは慢性膵炎と糖尿病を併発疾患として持っていたため、
術後、膵炎の悪化と感染症を起こす可能性を強く考慮し、
いつも以上に気合いを入れて手術に望みました。
紐状異物の場合、1カ所の切開ではなかなか取る事が出来ず、
酷い場合には4〜6カ所以上切開して取り出す事もありますが、
今回は2カ所(胃と小腸)の切開で無事異物を取り出す事に成功しました☆
異物は大きすぎる塊だったため、やや大きく胃を切開となりましたが、、、
取り出した異物を広げてみると、、、
タテ30cm×ヨコ10cmの大きな布でした!!
わずか2kgしかない体重でどうやって飲み込んだのでしょう??w( ̄Д ̄;)wワオッ!!
年齢や併発疾患もあったため、術後管理がなかなか大変でしたが、
しっかり、元気にご飯を食べるようになってくれました☆
動物たちは我々が思いも付かないような「モノ」を食べることがありますので、
くれぐれも動物たちの『口』の届かない場所に保管するようにしてくださいね。
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