2019.12.13
子宮蓄膿症は以前もブログに記載しているので、
細かくは割愛しますが、その名の通り「子宮に膿が溜まる」病気です。
「子宮と卵巣を取ればいいだけだから簡単でしょ!」と以前飼い主様に
言われたこともありますが(苦笑)、実は結構怖い病気です。
『細菌数が多く存在し、大量に膿が溜まってたり』、『細菌が毒素を出していたり』、
『病気になってから時間が長期経過していたり』、『子宮が破裂していたり』すると
亡くなる可能性もグンとあがる非常に怖い病気となります。
破裂をすれば細菌性腹膜炎になりますし、細菌の毒素が内臓に悪影響を及ぼすことにより、
腎臓の機能がものすごく低下することで腎不全症状を示し、それに伴い
血液の流れが悪くなることで舌が壊死することもあり得るのです。
今回手術を行った『ネネ』ちゃんは、グッタリと横たわった状態で来院されました。
画像検査では子宮蓄膿症を示す状態ですが、血液検査を行うと、末期腎不全の状態でした。
a.腎不全がもともとあった上での子宮蓄膿症なのか、、、
b.子宮蓄膿症が原因で腎不全になっているのか、、、
によって治療法は変わってくるのですが、
ものすごく全身状態が悪いため、待っていることもできない状態でした。
かなりのリスクを伴う状態でしたが、無事なんとか手術を終えることができ、
結果的には子宮蓄膿症の毒素により腎不全が生じていたため手術をしなければ
間違いなく悪化する状況でした。
術後も様々な合併症が生じましたが、いろいろなお薬を使うことにより、
また『ネネ』ちゃんの生命力もあり、無事元気に退院となりました。
寒くなり、様々な病気の子が来院されています。
「食べない」「元気がない」などの症状が見られましたら、
『様子の見過ぎ』だけはしないようにお願い致します。
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栃木県小山市の動物病院
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