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ウサギの急性胃拡張

2018.05.23

ウサギの急激な食欲低下の原因には様々なものがありますが、

重篤かつ命に大きく関わる病気の一つとして『胃拡張』が挙げられます。

胃拡張になる原因としては、布や紙などの異物が胃の出口に詰まることもありますが、

それらの原因がないにも関わらず、胃内容物の異常発酵などによって

生じるとの可能性も考えられています。

 

一般的には、胃拡張が生じると突然食欲が廃絶し、排便もなくなり、

元気が消失し動かなくなります。

病気が急激に進む場合にはどんどん腹部が張ってくることで、

血液の流れが悪くなり臓器などにもダメージを生じ、ショック状態となってきます。

 

『くるみ』ちゃんも突然の食欲不振で来院され、

腹部の張りがみられたためレントゲンを撮ってみたところ胃拡張となっていました。

(写真左:丸く黒いのが胃内のガスです)

状態が悪かったため、麻酔のリスクも非常に懸念されましたが、

それでもやらなければ100%状況の悪化が考慮される状態であったため、

麻酔下での胃内減圧を行いました。

(減圧術直後のレントゲン写真)

麻酔も無事乗り切ってくれましたが、まだまだ血液の流れが悪く、

急性腎不全の状態であったため、入院点滴治療を行った結果、

(胃腸のガスもほとんどなくなりました)

胃腸の動きも非常に良くなり、腎臓の数値も元通りになってくれました⭐

 

状態が悪い時にはうずくまってほとんど動けない状況でしたが、

元気になりすぎて、写真もブレてなかなか取れないくらい

回復してくれました!!

 

ウサギの急性胃拡張に関しては発生時間からの治療開始時間が

予後に関わるとも言われているため、食欲が廃絶した時には

様子を見過ぎずに来院いただけますようお願いいたします。

 

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