ブログ
Blog

犬のアレルギー性皮膚炎

2019.01.24

近年は犬だけでなく猫のアレルギー・アトピー性疾患も非常に増えています。

厄介な事に、人も含めアレルギー・アトピー性疾患はまだ完治する病気ではなく、

生涯にわたり上手に付き合っていく必要がある病気です。

アレルギー性疾患と言っても、そこまで痒みや皮膚の症状などが出ない軽度なものから、

『痒みが酷すぎて全く寝れない』

『炎症を繰り返し過ぎて、皮膚がごわごわと固くなってしまう(苔癬化<たいせんか>)』

などの症状を示す、超重度な状態まで様々です。

 

今回来院された『姫』ちゃんは、

他の病院で何件か受診し、数年間に渡りステロイドや抗生剤を使用してきたが

全く良くならず、どんどん酷くなってきたとのことで来院されました。

皮膚は全身的に苔癬化を生じ、ベタつきや感染が非常に強い状態で、

姫ちゃん自身も痒過ぎて眠れないのでどうにかして欲しいとのことでした。

 

アレルギー性疾患の場合には皮膚のバリア機能が非常に弱いため、

細菌やカビ、寄生虫など様々な感染も起こってきます。

しかしながら、今回の場合には抗生剤が長年に渡り使用されていたため、

耐性菌(抗生剤が何も効かない)が生まれ、抗生剤が何も効かない状況。。。

なかなか厳しい状況であることを伝えた上、治療を開始しました。

食事の変更、今まで投与していた内服薬の見直し、

シャンプー剤の変更、シャンプーのやり方や回数、などなど飼い主様の協力のもと

治療を行いました。

ただし、抗生剤は使えないので、夏場などは相当苦しい時期もありましたが。。。

その結果、

重度なアレルギーのため、完全には治ることはありませんが、

『痒くて寝られない』ということからは脱出することができ、

ベタつきやゴワゴワからは改善が見られるようになりました。

ただし、アレルギー性皮膚炎に関しては治ることはないため、

これからも『姫』ちゃんの皮膚状態を見ながら治療は続いていく事になります。

 

今回、重度なアレルギー疾患の症例をご紹介させていただきましたが、

今回の場合には飼い主様には2〜3日に1度の頻度で全身シャンプーを

していただいており、費用面でも相当の費用がかかっています。

内服薬を変更するだけでは良くなりませんし、僕自身が指示した通りに、

きちんとご来院され、指導した以上に飼い主様が工夫されシャンプーや皮膚ケアを

行なった努力の結果もたらされたものだと思っています。

 

アトピー・アレルギーが全く改善しないのだけれど、おっしゃる方もいるのですが、

・内服を指示通り服用していただけない。(内服の間隔が空く)

・きちんと指示通り来院されない。

・シャンプーはしない、出来ない。

といったことが出来ないとなかなか治療は難しいのではないかと思います。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

栃木県小山市の動物病院

メルどうぶつ病院

HP:http://www.meru-ah.com

メルどうぶつ病院は

小山市・野木町・下野市・結城市をはじめとする

何でも気軽に相談出来る地元密着型の動物病院を目指しています。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

Copyright(c) meru-ah All Rights Reserved.